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自治体の財源確保「ふるさと納税返礼品」戦略と地域プロモーション・地域に愛着が湧くシナリオ設計について

ふるさと納税, シティプロモーション, ふるさと納税商品開発セミナー, 地域活性化・地域振興

自治体財源確保としてのふるさと納税とは

ふるさと納税返礼品企画:購入・リピート・地域愛着を呼ぶマーケティング戦略

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ふるさと納税の成功は、初回購入を促す「感動的な商品体験とストーリー」と、リピートを生む「購入・開封後の充実したフォロー」、そして愛着を深める「寄付金使途の明確なフィードバック」などにより、注文者を地域ファンへと変える設計が鍵になる…
何度か地方の商工会議所さまより「売れる!ふるさと納税返礼品セミナー」「魅力的なふるさと納税返礼品づくり」の講師、レフズ合同会社の太田順孝が「ふるさと納税を通じて、その地域を好きになってもらう」について綴った記事です。


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以前、親しい方が「一昨年、ふるさと納税した地域に、二泊三日で泊まりに行ってきた!」と喜びの声を聞く機会がありました。

一昨年前に、◯◯地域の◯◯のふるさと納税返礼品を購入。
その地域が気になって…なんだか勝手に愛着が湧いて、行ってみたくなった」とのこと。

これこそ「ふるさと納税」の真髄、本来の意義ですね。
ふるさと納税返礼品の購入だけでなく、現地での消費行動…おそらく、その旅はSNS更新や周囲にお土産を通じて、じんわり拡散されるというストーリー。
「住んでいる以外の地域(地域の事業者)を応援したくなる選択肢」←自治体担当者さん・返礼品出品業者さんは、もう一度ココを再認識してください!

ふるさと納税返礼品セミナー講師

1. 注文者が「購入したい」と感じる返礼品設計(初回購入の障壁を下げる)

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ふるさと納税返礼品の注文者は、単に「お得な品」を探しているわけではありません。
もちろんコスパを重視している消費者(返礼品注文者)層もいますが、そこは自治体側が受注数や消費者の現状・バランスを把握し、コスパ重視層も確保しつつ…価格が高くても返礼品を購入したいという層も囲い込んでいくシナリオが必要になります。

コスパを重視しない層としては、「地域を応援したい(地域・返礼品出品事業者)」「一度、試したい」「贅沢したい」といった多様なニーズがあることを理解する必要があります。

(1)魅力的な「商品価値」の創出
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A. 体験型・ストーリー型の訴求

●「モノ」から「コト」へ
単なる食材としてではなく、「この土地の風土と職人の手によって育まれた物語」として訴求します。
例えば、「◯◯山系の天然水と□□で育った…◯◯米」「代々、◯◯地域で受け継がれた秘伝の製法の…」といった、地域固有のストーリーを強く押し出します。
そういったストーリーを脳内にインストールしてもらうことで「地名(地域情報)を記憶」し、少しずつ愛着が湧く…ニュースなどで、その地名(地域)を目にしたとき「あ!」と、以前より「じぶんごと」になる可能性が高くなります」。

● 限定性・希少性の演出
季節限定、数量限定、ふるさと納税限定の特別セットなど、今しか手に入らない価値を創出します。
「来年もこの時期を待とう」という期待感…月見バーガーマーケティング的な「いま欲しい!」「◯◯の季節が来た!」は、リピートへの強力な動機付けになります。

B. 納得感のある「パッケージ設計」※パッケージ=商品の魅せ方etc

● ボリュームと質の最適解
競争が激しい市場で単純にボリュームを追うのは限界があります。
あえて価格帯を上げ、「少量でも上質」なものや、地元でなければ絶対に手に入らない希少性の高い商品で勝負しましょう。
例えば、先の限定性・希少性と重なりますが「□□地域の人しか食べることができない◯◯〜約3週間しか□□地域に出回らない◯◯の稚魚の△△△です」。販売期間は短いかもしれませんが、「完売しました!」と表記することで、次回販売の宣伝効果にもつながります。

●「お試しセット(仮)」の導入
初めてその地域に寄付する方へ向け、複数の人気返礼品を少しずつ詰め合わせた「地域応援お試しセット」を用意するなど、購入後の失敗回避の安心感を伝え購入のハードルを下げます。

 

 

(2)「値上げ」を見越した顧客満足度の信頼・安心
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近年、ふるさと納税のルール厳格化や物価高騰により、返礼品の実質的な「値上げ」は避けられません。注文者に「仕方がない」ではなく「それでも欲しい」と思わせる工夫が必要です。

● 値上げ分の付加価値転換
価格や内容量が変更になる際は、その理由を正直に説明した上で、「その分、梱包資材をエコなもの…資材コストをカットして…」「調理レシピや長期保存の方法、生産者の直筆風の手紙を同梱」「より鮮度を長く保つための新技術導入」など、値上げに見合う新たなサービスや品質向上を明示しましょう。

● 特別感のある「ファン優先」設計
リピーター向けに、寄付額据え置きで従来の内容量のまま提供するシークレット返礼品を用意するなど、ファンを大切にする姿勢(2回目・3回目の発注だからこそ…の特別返礼品)を伝えてみましょう。

 

 

2. 注文者が「リピートしたい」と感じる体験設計(LTV※の最大化)

「ふるさと納税返礼品」の本当の成功は、一度きりの購入で終わらせず、翌年…さらにその先も、その返礼品/その地域の返礼品を選び続けてもらうことです。
注文者が「この地域の返礼品は格別だ」と感じる体験を設計しましょう。
また、何度もその地域(情報)と接点を持つことで、「第二の田舎(故郷)」「他の地域より愛着のある地域」のような感覚になるようなイメージを描くことが大切です。

※LTV=Life Time Value(顧客生涯価値)1人の顧客が、自社のサービスを利用開始してから終了するまでの期間に、企業にもたらす利益の総額。顧客の長期的な価値を把握し、マーケティング戦略を立てる上で重要です。

(1) 商品到着後の「感動」と「継続利用」の設計
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A. 開封体験(Unboxing Experience)の設計

● 地域からの手紙(生産者レター)
商品単体ではなく、生産者の顔や、日々の苦労、地域の風景が見えるような直筆(風)メッセージを添えます。
「ありがとうございます」などのひと言は、単なる取引を超えた「応援」の実感を育みます。

● 使用・活用ガイドの充実
食材であれば「最高の調理法」「地元の食べ方レシピ」、工芸品であれば「手入れの方法」など、返礼品の価値を最大化する情報を提供します。これにより、返礼品への満足度が格段に向上します。

B. 「また来年」を約束する仕掛け

● リピーター限定特典
商品に、翌年使える「リピートサンキュークーポン」や「限定セットの先行案内」を同梱します。
これにより、次回も同じ地域に寄付する理由を意図的に作り出します。

● サブスクリプション型/定期便の推奨
数か月にわたって特産品が届く定期便は、一度の寄付で長期的な接点を持つことができ、地域を身近に感じてもらう最高の手段です。

 

 

返品が届いた後も、注文者に地域を忘れさせないためのデジタル・アナログな接点を維持しましょう。

● メールマガジン/LINEでの情報発信
寄付者限定で、地域の旬な情報(祭りの情報、新たな観光スポット、季節の風景)や、返礼品以外の特産品情報を発信します。目的は「売る」ことよりも「地域を好きになってもらう」ことです。

● ふるさと納税ファンクラブ(仮)の創設
寄付者に参加資格を与え、地域の非公開情報を共有したり、オンラインの交流イベントを開催したりすることで、帰属意識を醸成します。

 

 

 

3. 地域への「愛着」と「関わり」を深める設計(クチコミの種を蒔く)

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注文者が地域に対して愛着を持つと、それは自然な形で「応援」の気持ちとなり、最も信頼されるクチコミとなって広がります。この「愛着」を生むための設計こそが、最終的な成功の鍵です。

(1)注文者を「応援者」に変える仕組み
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A. 寄付金の使途の明確化とフィードバック

●「私の一票」の見える化
寄付の申込時に、使途(例:子ども医療、環境保全、伝統文化継承)を明確に選んでもらいます。そして、商品が届く際に「あなたの寄付金は、この活動に役立っています」という中間報告を必ず添えましょう。

● 成果報告(完了報告)
翌年、メールやニュースレターで「あなたの寄付金で、地域の小学校の遊具が新しくなりました」といった具体的な成果を写真付きで報告します。これにより、返礼品だけでなく、寄付行為そのものへの満足度が最大化されます。

B. 地域の課題への参加機会の提供

● オンライン座談会
注文者と生産者、自治体職員がオンラインで交流する機会を設けます。「この食材は、どうやって食べたら一番美味しいですか?」といった素朴な質問から、地域の現状や課題について意見交換を行います。これにより、注文者は「消費者」から「地域の共創者」へと意識が変わります。

(2) SNS・レビューを促進する「クチコミ設計」
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「誰かに話したくなる体験」を提供することで、自然発生的なクチコミを創出します。

● シェアしやすい「感動」
返礼品が届いた瞬間、思わず写真に撮ってSNSにアップしたくなるような梱包テクニックやデザイン性の高いパッケージ、目を引くほどの圧倒的な鮮度・美しさを追求します。
例えば、6月にある商品を購入したとき、「てるてる坊主とメッセージ」が同梱されていました。
ほっこりした気持ちになり、そのブランドに更なる愛着が湧きました。

● クチコミ投稿の「インセンティブ設計」
レビュー投稿者に、抽選で翌年の地域の隠れた名品をプレゼントするキャンペーン等を実施します。
写真付きのSNS投稿者の中から、「ベストサポーター」を選出し、地域の特産品を贈呈します。
重要なのは、単なる割引ではなく、地域との「深い関わり」を報酬とすることです。

専門家としての提言

売れるふるさと納税返礼品企画は、単なる「購入(モノの交換)」で終わらせてはいけません。

  1. 「モノ+ストーリー」で初回購入の動機を高め(購入)
  2. 「驚きと感謝の体験」で再購入の理由を作り(リピート)
  3. 「応援している実感」で地域への愛着を育む(クチコミ)

この三位一体の戦略によって、たとえ値上げがあっても、注文者は「この地域への寄付は価値がある」と判断し、継続的に寄付する生涯価値の高いロイヤルカスタマー(地域サポーター)へと変貌します。

この設計を通じて、返礼品を提供する地域は、一時的な寄付額の増加だけでなく、地域のファンという最も貴重な資産を獲得できるのです。

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